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無罪男性のDNA抹消請求、国側の控訴棄却 名古屋高裁、1審を支持

毎日新聞 / 2024年8月30日 15時39分

「勝訴」の紙を掲げ、涙を浮かべる奥田恭正さん(右から2人目)=名古屋市中区で2024年8月30日午後3時17分、塚本紘平撮影

 無罪判決が確定した男性が国に対し、捜査時に採取された指紋やDNA型などを警察庁のデータベースから抹消することなどを求めた訴訟の控訴審判決が30日、名古屋高裁であった。長谷川恭弘裁判長はデータの抹消を命じた1審・名古屋地裁判決を支持し、国側の控訴を棄却した。また、原告が求めていた国や愛知県の賠償責任を棄却した1審判決を支持する一方、暴行を受けたと虚偽の証言をしたとして、建設会社の従業員と会社に計220万円の損害賠償を命じた。

 原告は名古屋市の薬剤師、奥田恭正さん(67)。2016年10月に暴行容疑で逮捕、起訴されたが、名古屋地裁は18年2月に無罪判決を言い渡し、その後確定した。奥田さんは指紋やDNA型などのデータ削除と、県警や検察の不当捜査で精神的苦痛を受けたとして損害賠償を求め提訴した。

 1審判決は、無罪確定後も国が継続的にデータを保管する場合は「余罪や再犯の恐れなど具体的な必要性」を示すべきだと指摘。奥田さんについては「保管すべき具体的な必要性は示されていない」と結論付け、国にデータの抹消を命じた。

 控訴審で国側は「データは犯罪捜査に資することを目的に、適切に管理、運用している」などと主張。奥田さんは「無罪判決が出たのだからデータは抹消すべきだ」と訴えていた。【道下寛子】

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