パワハラ疑惑の兵庫知事「反省して襟を正す」 百条委証人尋問で釈明

証人尋問のため県議会調査特別委員会の会場に入る斎藤元彦・兵庫県知事＝神戸市中央区で2024年8月30日午後3時1分、大西岳彦撮影

　兵庫県の斎藤元彦知事は30日、職員へのパワーハラスメントを含む多数の疑惑を文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会（百条委）の証人尋問に初めて出頭した。職員から厳しい叱責などの指摘が相次いでいることについて、斎藤氏は「改革・刷新をしたいという思いの中で仕事をやってきたが、言い過ぎた面もあったかもしれない。反省して襟を正していきたい」と述べた。

　一連の問題を巡っては、元県西播磨県民局長の男性（7月に死亡）が3月、斎藤氏のパワハラを含む多数の疑惑を告発する文書を一部の報道機関や県議に配布したことで発覚した。

　斎藤氏はこれまで一貫して告発内容を否定しているが、百条委が実施した県職員アンケートの中間報告では約4割が「知事のパワハラを見聞きした」と回答した。

　23日に実施された県職員6人への証人尋問でも、知事から厳しく叱責されたり、その場面を目撃したりしたという証言が相次いだ。「業務上の指導の範囲内だった」とした定例記者会見での知事発言について、「開き直っているような会見で腹立たしい」と述べた職員もいたことが明らかになっている。

　一方で、斎藤氏は疑惑を告発した元局長を懲戒処分にしたことについて「適切だと思っている」と語った。【芝村侑美、大坪菜々美】