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人間だって逃げていい 夏休み明けがつらい子へ サル飼育員のブログ

毎日新聞 / 2024年9月1日 13時0分

ブログを書いた日本モンキーセンター「南米館」担当の飼育員、高田晃行さん=愛知県犬山市で2024年8月29日午後2時38分、田中理知撮影

 2学期から学校へ行くのが「しんどい子」「つらい子」は動物園へいらっしゃい――。愛知県犬山市にある公益財団法人「日本モンキーセンター」の公式ブログに8月中旬、こんな投稿が載った。書いたのは動物園部のある飼育員だった。

 夏休み明けは、子どもの自殺が増える傾向にあるとされる。こうしたニュースを目にすることが増えて気になっていたという、同部飼育員の高田晃行さん(29)は、お盆明けのブログで子どもたちへのメッセージを発信することにした。

 ブログでは、担当する「南米館」のサルたちが休んだり、眠ったりする時、外敵は入れない大きさの木の穴を探し、鳴き声も小さくして居場所を隠すことを紹介。「生きるためなら、逃げるのあり、隠れるのあり。人間だけができないなんて変でしょ?」と続けた。

 動物だって必ず外敵に立ち向かっていくわけじゃない。だめなら、立ち止まったり、方向を変えたり、もう一度向かっていったり……。飼育員として動物と向き合う中で、高田さん自身が教わったことでもあった。

 子どもたちにとって動物園が居心地の良い場になればと願い、日々環境を整えてきた。でも、それが動物園ではなくてもいいと思っている。「学びの場所はたくさんある。そこにはキラキラ、ワクワクする不思議な世界があるはずです」。ブログをそう締めくくった。【田中理知】

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