小惑星リュウグウの水に「にがり」の働き はやぶさ2の試料から判明
毎日新聞 / 2024年9月5日 18時0分
小惑星リュウグウの母天体に存在した水に多量のナトリウムやマグネシウムが含まれていたことが、探査機はやぶさ2が持ち帰った試料からわかったと、海洋研究開発機構などの研究チームが5日発表した。これらが「にがり」のように働き、有機物や鉱物を安定化させる役割を果たしたと考えられるという。
リュウグウの試料からは液体の水が見つかっており、母天体には水が豊富にあったと考えられている。チームは、リュウグウの試料から抽出したマグネシウムを含む鉱物を分析し、当時の水の組成を復元した。すると、ナトリウム約50%▽マグネシウム約26%▽カリウム約20%▽カルシウム約5%――など、無機物のイオンが豊富に含まれていたことがわかった。これらは母天体の岩石から溶け出したとみられ、「にがり」と似た成分をしており、有機物や鉱物と結びついて安定化させていたとみられるという。
リュウグウの試料は太陽系で最も原始的な物質で、太陽系が生まれた46億年前の痕跡を残していると考えられている。チームの吉村寿紘・副主任研究員は「地球が誕生する前の太陽系で物質はどのように存在していたのか、また生命の材料や、地球や海水の化学的な進化を探る上で重要な発見」と話した。
成果は5日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載(https://www.nature.com/articles/s41467-024-50814-y)された。【中村好見】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
小惑星リュウグウの水は地球の海水に似た成分であるとJAMSTECなどが発表
マイナビニュース / 2024年9月6日 19時7分
-
小惑星リュウグウの水は「にがり」に満ちていた 生命の源となる有機物の材料を安定保存か
産経ニュース / 2024年9月5日 18時46分
-
小惑星りゅうぐうの水に「塩分」 鉱物保存寄与か、海洋機構
共同通信 / 2024年9月5日 18時36分
-
小惑星リュウグウに存在するマグネシウム炭酸塩の形成史と始原的なブライン(brine)の化学進化を解明
共同通信PRワイヤー / 2024年9月5日 18時0分
-
OSIRIS-RExサンプルのJAXAへの受け渡しが完了 - リュウグウとの比較研究へ
マイナビニュース / 2024年8月22日 16時26分
ランキング
-
1「タイムサービスで100円が…今は3倍の値段」ブロッコリーやレタスが高い 狙い目はタマネギやジャガイモ! スーパーで価格調査
CBCテレビ / 2024年9月6日 16時40分
-
2知事室に届いた食べ物の独占「ルール化した」と斎藤兵庫知事 「職員に分けると不公平」
産経ニュース / 2024年9月6日 18時46分
-
3中国公船4隻が一時領海侵入=機関砲搭載か―沖縄・尖閣沖
時事通信 / 2024年9月6日 20時10分
-
4ソフトバンク元部長らに実刑=架空事業巡る投資詐欺―東京地裁
時事通信 / 2024年9月6日 19時34分
-
5南海トラフ「特段の変化なし」=臨時情報発表後初の会合―気象庁検討会
時事通信 / 2024年9月6日 20時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください