「日本のアマルフィ」に40匹の野犬、糞尿被害…和歌山が本格対策へ
毎日新聞 / 2024年9月7日 8時15分
和歌山市内で野犬が相次いで目撃され、問題になっている。少なくとも10年以上前から生息しているとみられるが、7月上旬に雑賀崎(さいかざき)周辺では40匹ほどの集団が確認されるなど深刻な状況だ。市は捕獲活動と適切な譲渡に向けた予算をつけ、本格対策に乗り出す。
尾花正啓市長は4日の定例会見で対策に乗り出す理由として「多くの野犬がまとまっていることは問題で、市民の方が不安を覚えている」と説明。捕獲に悪影響を及ぼし、野犬が人に近付く原因ともなるエサやりを行う人が増えている現状にも触れ「できるだけやめていただきたい」と協力を求めた。
市生活保健課によると、これまでも市動物愛護管理センターなどがパトロールし、2023年度は雑賀崎周辺で56匹の野犬を捕獲。エサでおびき寄せる捕獲檻(おり)を16台設置した上で、野犬の飼い主を募集するなどの取り組みを行ってきた。しかし、野生化しているため、十分な実態調査を行うことが難しかったという。
今回は本格対策の第1弾として、約165万円の補正予算案を市議会9月定例会に提出する。地面と檻に段差がなく、野犬に警戒されにくい改良型捕獲檻を5台導入する他、目撃される頻度が高い早朝に捕獲活動するための人件費などを計上。さらに捕獲した野犬にマイクロチップを装着し、譲渡後の適切な飼育を後押しする。
野犬問題が特に深刻な雑賀崎は、海からの景観が「日本のアマルフィ」とも呼ばれている港町。周辺で観光関連の仕事をする40代女性は「野犬の話は地域でも意見が分かれるが、しっかりとした対策を講じてほしい」と話す。
何よりも困っているのは糞尿(ふんにょう)の被害で、2、3日に10カ所以上を片付ける日もあるという。夜にランニングをしていた住民が野犬に囲まれ、救出したこともあった。女性は「対策で具体的な効果が見えてきたらありがたい」と期待していた。【安西李姫】
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