1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

時給92円? 飲食店の猫型配膳ロボ、次はペンギン型で高級店狙い

毎日新聞 / 2024年9月13日 8時30分

ファミリーレストランで活躍する猫型配膳ロボット=東京都練馬区のガスト谷原店で2023年6月22日午後5時2分、加藤美穂子撮影

 飲食店などでの猫型配膳ロボットで知られる中国企業プードゥ・ロボティクスの日本法人は、新モデルの配膳ロボットを発表した。表情や声をそれぞれカスタマイズでき、今後は高級ホテルなど高価格帯の店舗・施設への浸透も目指す。

ペンギン型で高級ホテルも狙い

 8月末に発売した「KettyBotpro(ケティボットプロ)」は、前身の「KettyBot」を改良した。ペンギンをモチーフにした曲線が特徴。

 同社の従来の配膳ロボットは、ファミリーレストランや焼き肉店などで多く採用されているが、新モデルでは高級ホテルなど高価格帯の店舗施設への導入も目指して黒色を追加した。博物館や美術館、スーパーなどでの導入も想定する。

 新たにトレー上にセンサーカメラを設置し、料理や飲み物を利用客が受け取るとボタン操作などがなくても自動的に次の作業に移るようにした。

 また、表情や声をカスタマイズでき、同じロボットであっても他店との差別化もできるという。誕生日サービスなどでは、ウエルカムメッセージやあいさつなどの表示も可能にした。代理店を通して販売されるが、価格は非公表。

猫型ロボットも依然として人気

 プードゥ・ロボティクスは2021年に日本法人を設立。同社の代表製品の一つである猫型配膳ロボット「ベラボット」は、ガストなどを展開する外食大手・すかいらーくホールディングスなどが導入し、国内では5000台以上が稼働する。

 ベラボットは猫の表情に加え、「料理をお取りくださいニャー」などの呼びかけが愛らしいと利用客らに支持され、一気に広がった。キーホルダーや文具などのグッズやLINE(ライン)スタンプなども販売される人気ぶりだ。

時給約92円? 人件費削減効果が話題に

 一方で、発売時から配膳ロボットの“時給”も話題となった。代理店のUSENの公式サイトでは、スタッフと配膳ロボを積載量や稼働時間、充電時間などで比較し、人件費や求人費の削減効果を打ち出している。

 ケティボットを5年リース、1日12時間営業で30日稼働した場合の一例として、ロボットの時給は約92円としている。配膳ロボットの提供開始時にはSNS(ネット交流サービス)上で「人の仕事が奪われていく」「費用対効果が高い」などの声が上がった。

 新モデルは海外ですでに先行販売し、飲食店をメインに約2000台が導入された。日本国内では24年中に1000台の販売を目標に掲げている。同社は、手がける配膳ロボットの販売台数は日本が1位として、「人手不足が顕著であることなどから、日本は重要な市場」と期待する。

 帝国データバンクによると、24年7月時点で従業員が「不足」と感じている企業は、正社員で51%、非正社員では28・8%。依然として、各業態で人手不足が大きな課題となっている。【松山文音】

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください