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責任転嫁が目立った会見 その後は姿見せず…逮捕の知床遊覧船社長

毎日新聞 / 2024年9月18日 21時44分

記者会見で謝罪する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影

 北海道・知床半島沖で沈没した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の運航会社社長で、18日に第1管区海上保安本部に業務上過失致死などの容疑で逮捕された桂田精一容疑者(61)は事故から5日目の2022年4月27日、現地で事故対応に当たった国土交通省関係者らの説得に応じる形でようやく記者会見に応じた。

 2時間半に及ぶ会見の冒頭や最後など計3度にわたり、座り込んで頭を床に付けて謝罪。「出航の最終的な判断は全て私」「(船が出発した地点の)漁港は平穏な波で風もなかった。ある程度、出航できると思っていた。今となれば、判断的に間違えていたと感じている」などと、自身の非を認めた。一方で「引き返す判断は船長」「客の要望もあった」など、責任転嫁と受け取れる発言も目立った。

 桂田容疑者が逮捕までに会見を開いたのは、その一度きりで、以後は公の目に触れる場には姿を見せなかった。事故の約1カ月半後に国土交通省北海道運輸局が同社の主張を確認する聴聞を開いた際にも出席せず、陳述書を提出して「(責任が同社のみにあるとするのは)おかしい。監督官庁である国にもある」と訴えた。

 何度も追加の会見を開くよう求めていた、ある乗船者の家族は「私たちは替えのきかない家族が帰ってこない苦しみの中にいる。経営者という立場だけでなく、運航管理者でもあった桂田社長は、逃げずに公の場で何度でも自分の言葉で語らなければいけないはずだ」と憤ってきた。

 事故当時の桂田容疑者を知る地元の関係者は、逮捕を受けて振り返る。

 「桂田社長は記者会見以降も『海上の事故だから船長に一番の責任がある。自分は逮捕されない』と話し、自らの責任から逃げていた。逮捕は寝耳に水だったのではないか」【山田豊】

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