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“動かない雌”動かして 神戸どうぶつ王国 ハシビロコウ繁殖試行

毎日新聞 / 2024年9月30日 12時42分

ハシビロコウの雄「ボンゴ」=神戸市中央区の「神戸どうぶつ王国」で、関谷徳撮影

 「動かない鳥」として知られるアフリカの怪鳥「ハシビロコウ」のアジア初の繁殖に、「神戸どうぶつ王国」(神戸市中央区)が挑戦している。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類とされ、雌雄計2羽を飼育する。10月27日には繁殖成功に向けて考察するシンポジウムを、近くの神戸大学総合研究拠点コンベンションホールで開催する。【関谷徳】

 ハシビロコウはアフリカの南スーダンからザンビアの湿地帯に生息する大型の鳥類で体長は1メートル~1・5メートル。巨大なくちばしを持ち、水辺で彫像のように動きを止めて獲物の魚をじっと待つ「待ち伏せ型」の狩りをする。

 飼育下での繁殖は世界の動物園で米国とベルギーの2例しかない。国内では、この施設など日本動物園水族館協会の加盟施設で計10羽が飼育されている。

 神戸どうぶつ王国は開園した2014年から飼育し、現在は雄「ボンゴ」(推定12歳)、雌「マリンバ」(同9歳)がいる。21年には専用区画「ハシビロコウ生態園」に人工降雨機などを整備して生息地の雨期乾期を再現するなど繁殖に挑んでいる。

 開園当初から飼育を担当する長嶋敏博さんは生息環境やエサなど試行錯誤を繰り返している。求愛の兆候は雄がくちばしを鳴らし、雌にお辞儀をするように頭を下げる動作をし、雌も頭を下げればペアリングが成立し、繁殖の可能性が高まるとされるが「これまでに雌が求愛に応じたことはない」と話す。

 シンポは午前10時~午後4時。千葉市動物公園の飼育担当者、大阪大学大学院の研究者らと繁殖に向けて意見交換する。長嶋さんは「繁殖を目標に動物園相互にネットワークを結んで取り組める体制づくりにつながれば」と意気込む。

 参加費は1000円。申し込みは10月11日まで、先着250人。電子チケットサービス「パスマーケット」で申し込む。同王国(078・302・8899)。

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