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幹部に暴言の京都府警本部長「ついイラッと」と釈明 異例の処分

毎日新聞 / 2024年10月3日 19時23分

京都府議会で謝罪する白井利明・府警本部長=京都市上京区で2024年10月3日午後1時17分、水谷怜央那撮影

 部下に「殺すぞ」と発言したとして、警察庁は3日、京都府警の白井利明本部長(56)を長官訓戒の処分とした。発言はパワーハラスメントに当たると認定。14日付で警察庁長官官房付に異動させ、事実上の更迭とした。都道府県警のトップがパワハラで処分されるのは極めて異例だ。

 本部長はこの日、府議会9月定例会の本会議で処分と異動を明らかにし、「職員に対する不適切な発言があったことは事実であり、深く反省するとともに、重ねておわび申し上げます」と頭を下げて謝罪した。後任は警察庁の吉越清人・会計課長が務める。

 警察庁や府警によると、本部長は8月、業務の実施スケジュールについて、幹部から説明を受けている際に「殺すぞ」と発言。職員3人の面前では、ののしった幹部がいる部署に「『殺す』って言っておけ」と言い放ったという。

 本部長の言動を問題視する訴えが出ており、府警が8月から調査を開始。警察庁が本部長から聞き取るなどして詳しく調べた結果、一連の発言がパワハラに当たると認定した。

 処分理由として、最高幹部としてハラスメントを防ぐ立場にありながらも職場環境を悪化させたうえ、府警の信頼を失墜させたとしている。

 府警によると、本部長は「殺すぞ」と発言した理由について、幹部職員が自身の質問に言葉を濁したことから「つい、イラッとした」と説明。対象となった職員4人について「いずれも親しく接していた間柄で、甘さや緩みが出てしまった」と釈明したという。

 最近の警察本部長の処分では、鹿児島県警の不祥事を受け、野川明輝本部長が警察庁長官訓戒とされている。自身の発言で処分されるだけでなく、議会開会中の異動は異例とされ、ある警察庁幹部は「社会的な反響が大きいことや、信頼を失墜させたことを重く見た」と語った。

 白井本部長は1991年に警察庁入り。富山県警本部長などを歴任した後、2023年3月から本部長を務めていた。【水谷怜央那、山崎征克】

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