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主任検事は「暴言取り調べ容認」 プレサンス訴訟で元社長が主張

毎日新聞 / 2024年10月4日 18時45分

記者会見で検察の捜査を批判するプレサンスコーポレーションの山岸忍元社長=大阪市北区で2024年10月4日午後0時12分、高良駿輔撮影

 大阪地検特捜部が手がけた業務上横領事件を巡り、検事が取り調べで怒鳴るなど違法な捜査があったとして、不動産会社元社長が国に賠償を求めた訴訟で、元社長側は4日、新たな主張書面を明らかにした。捜査を指揮した主任検事について「違法な取り調べを容認・指示したと言え、組織的な不法行為だった」と訴えている。

 大阪地裁で続く訴訟は29日でいったん審理を終了。その後、国に賠償責任があるか否かの争点に限り、地裁が「中間判決」を言い渡す予定だ。

 学校法人を舞台にした事件では「プレサンスコーポレーション」(大阪市)元社長の山岸忍氏(61)が2019年に逮捕され、後に無罪が確定。田渕大輔検事(52)は山岸氏の元部下への取り調べで「検察なめんなよ」「ふざけるな」と怒鳴り、机をたたいたとされ、特別公務員暴行陵虐の罪で刑事裁判が開かれることが決まっている。

 元社長側の書面では、陵虐行為に主任検事が実質的に関わった疑いがあると強調した。取り調べは録音・録画されており、捜査の妥当性をチェックする総括審査検察官が映像を確認。主任はこの検察官から、怒鳴る場面があると報告を受けていたことが分かっている。

 こうした経緯を踏まえ、元社長側は「主任や特捜部長は問題のある取り調べを視聴し、容認していたと考えるのが自然だ」と指摘。威圧的な取り調べは特捜部の見立てにあった供述を得るためだとし、「主任の意向が働いていなかったとは到底考えられない」と主張している。

 主任は、山岸氏の逮捕を待つよう別の検事から進言されていたことも明らかになっており、「容疑を否定する消極的事実に目をつぶり、裁判所に対しても隠蔽(いんぺい)した状態で逮捕や勾留、起訴に至った」と強調。一連の捜査には特捜部による組織的な不法行為があるとし、国が賠償責任を負うべきだと訴えている。

 一方、山岸氏側は特別公務員暴行陵虐などの疑いで、主任に対する告発状を大阪高検に提出したことを明らかにした。田渕検事と共謀するなどした疑いがあるとしている。

 大阪市内で記者会見した山岸氏は「取り調べで暴言を吐き、部下の進言も無視して私の逮捕状を取った。特捜部はプライドを持って仕事したと言えるのか」と話した。【木島諒子、高良駿輔】

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