1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

小笠原響さん初演出「ドクターズジレンマ」 せんがわ劇場で18日から

毎日新聞 / 2024年10月10日 17時13分

小笠原響さん=濱田元子撮影

 せんがわ劇場(東京都調布市)は18~27日、芸術監督として迎えた小笠原響さんによる初演出公演として、バーナード・ショーの「The Doctor’s Dilemma ドクターズジレンマ」(小田島創志さん訳)を上演する。1906年にロンドンで初演され、今回が日本初演。小笠原さんは「骨太のしっかりとした芝居を発信し、(隣接する世田谷区の)下北沢で止まっていた人にここまで足を延ばしてもらいたい」と狙いを語る。

 2008年に開館した劇場は、121席の小劇場。せんがわ劇場演劇コンクール出身者を中心にした若手の演劇人による地域での活動が評価されてきた。今回の芸術監督による演出公演は、劇場にとっての新たな挑戦という位置付けだ。

 今作は20世紀初めのロンドンが舞台。結核の新しい治療法を発見した医師リジョンは、天才画家である夫の治療を頼みにきたジェニファーという女性に出会ったことから、ジレンマに陥っていく。

 「大学時代に英文読解の授業でテキストに使った」と、小笠原さんは作品との出合いを明かす。「難しそうだなと思ったのですが、いい俳優を集めたら面白くなるのではないかと思いました」

 リジョンの佐藤誓さんのほか、仲間の医師たちを高山春夫さん、清水明彦さん、山口雅義さんらが演じる。また大井川皐月さん、石川湖太朗さんといった注目の若手も起用する。「今までせんがわを支えてきた若い人との接点も作りたかった」とスタッフも含めた座組に込めた思いを話す。

 物語には、当時最先端の医療を巡る命の選別や芸術の普遍性など、現代にもつながる問題が流れる。「科学を過信する人間の傲慢さ、おごりが、神の領域を侵し、しっぺ返しをくらっているのが現代の結果なのかなとも思う。芸術家と科学者の対比を鮮明に出したい」と意気込む。

 ショー自身は「悲劇」と銘打っているが、「悲劇であるというのも皮肉で、悲喜劇ということになっている。喜劇に振れようとは思わないが、せんがわの地域の人々に親しみやすいと思ってほしい。肩ひじはらずに見ていただければ」

 問い合わせは042・481・7222。【濱田元子】

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください