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「向こうで喜んでいるだろう」 平和賞、被爆者の墓前に報告 長崎

毎日新聞 / 2024年10月12日 18時41分

核兵器廃絶を訴えた渡辺千恵子さんの墓前にノーベル平和賞受賞決定を報告した日本原水爆被害者団体協議会の田中重光・代表委員(右から4人目)ら=長崎市で2024年10月12日午後2時7分、吉田航太撮影

 ノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中重光・代表委員(83)=長崎市=が12日、長崎で被爆して下半身の自由を失い、日本被団協が結成された1956年8月の第2回原水爆禁止世界大会で演説した渡辺千恵子さんの墓所がある長崎市内の寺を訪れ、墓前で報告した。

 渡辺さんは16歳の時、学徒報国隊として動員された爆心地の南約2・8キロの工場で被爆し、脊髄(せきずい)損傷の大けがをした。55年に長崎初の被爆者団体「長崎原爆乙女の会」を結成。56年8月に長崎市であった第2回原水禁世界大会では、母親に抱きかかえられて登壇し「二度と私をつくらないで」と訴えた。海外の国際会議などに車椅子で出向いて反戦反核を訴え、93年に64歳で亡くなった。

 田中さんは「千恵子さんたちが運動を始めて68年たって受賞できた。向こうで喜んでくれていると思う」と語った。渡辺さんと交流があった、被爆者団体「長崎原爆被災者協議会」の長野靖男監事(81)=長崎県時津町=は「受賞は、千恵子さんたちが始めた『核と人類は共存できない』という叫びが世界に届き始めた結果。命ある限り頑張りたい」と誓った。【尾形有菜】

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