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若者増え、明るくなった「豪華浪曲大会」 教室はキャンセル待ち

毎日新聞 / 2024年10月16日 17時31分

「豪華浪曲大会」に出演する(前列左から)東家一太郎、佐藤貴美江、天中軒雲月、澤雪絵、(後列左から)東家孝太郎、天中軒月子、国本はる乃、天中軒すみれの皆さん=東京都台東区の日本浪曲協会で、油井雅和撮影

 関東の浪曲師らでつくる日本浪曲協会主催の「第57回豪華浪曲大会」が19日、東京都千代田区の紀尾井ホールで開かれる。ここ数年、演者も客も若い世代が増え、「古臭い」というイメージも吹き飛び、記者会見では笑いが飛び交うほどの明るさだ。

 浪曲をエンタメの一つとして楽しんでもらおうと奔走し、NHK・Eテレ「にほんごであそぼ」のうなりやベベン役でも親しまれた国本武春さんは、2015年暮れに55歳の若さで急逝した。

 だが、武春さんの薫陶を受けた玉川奈々福さん、東家一太郎さん、澤雪絵さん、玉川太福さん、国本はる乃さんといった当時の若手が、今は協会の中心になり、若手も続々入門。世代交代がうまく進んでいる。

 今年、会長に就任した天中軒雲月さんは、厳しく、そして明るい性格で、「昔と違って現代は若い人の時代ですから、これからの人を推していこう」と背中を押す。雲月門下で18年入門の天中軒すみれさんも「かつての大会は、私のような若輩が出演できるようなものではなかったが、協会が若手を取り立てていただきありがたい」と話す。

 これまではお客さんに入ってもらおうと忠臣蔵特集などを企画してきたが、今回はシンプルに「ちょうどバランスが取れた、ベテラン、中堅、若手が、自分の持ちネタで勝負する」会に。

 一方、武春さんが会場を盛り上げようと新しいお客さんに「待ってました!」「たっぷり!」などと「指導」していた「掛け声レクチャー」は、武春さんを知らない世代の若手、三門綾(りょう)さん、東家千春さんへと引き継がれている。グッズ販売も若手が考え、Tシャツやパーカ、千社札、ポストカードなどが人気だという。

 「9月から始めた浪曲教室はキャンセル待ちで、10代、20代の申し込みもあるんです。今、前座は7人、三味線の方も増えました。京山幸枝若さんが浪曲界初の人間国宝になり、東西ともに明るい兆しが出てきました。その勢いに乗りたいですね」と雲月会長もうれしそうだ。

 昼の部は午後0時半、夜の部は午後5時。開演前に「掛け声レクチャー」がある。詳しくは協会のX(ツイッター)やユーチューブで。【油井雅和】

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