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フリーランス6割超が「買いたたき」経験 新法前に公取委調査

毎日新聞 / 2024年10月18日 17時16分

公正取引委員会の看板。公正取引委員会などが入る中央合同庁舎第6号館B・C棟で=東京都千代田区霞が関で2019年、本橋和夫撮影

 フリーランス(個人事業主)の保護を目的とするフリーランス新法の11月施行を前に、公正取引委員会は18日、業界団体を通じて行った予備調査の結果を公表した。「買いたたき」を経験したと回答したフリーランスが全体の6割を超えたほか、建設や俳優などの業種では多くの場合、書面による契約が交わされていない現状も明らかになった。公取委は調査結果を参考に、問題が多い業界への集中調査を実施する方針。

 予備調査は5~6月、フリーランスと企業双方を対象に、ウェブアンケート方式で実施。直近1年間に受託または委託した実績がある1872件を有効回答として集計した。

 その結果、物価高に伴う価格転嫁に応じてもらえない「買いたたき」に遭っていると回答したフリーランスは62%に上り、「物価高でも値上げの半分は応じてもらえない」「単価交渉を一切無視される」といった声が寄せられた。雑用などの周辺業務を無償で手伝わされる「不当な経済上の利益の提供要請」や、「報酬の減額」をされたと回答した割合も高かった。

 また、44%が受託時に「取引条件を書面などで明示されていない」と回答した。取引の業種別では「建設業」が7割超、俳優や楽器演奏、エステティシャンなどの「生活関連サービス業、娯楽業」が6割近くと特に高かった。

 一方、フリーランスと企業との認識のズレも浮き彫りになった。問題行為を「した」と回答した企業の割合をフリーランスと比較すると、どの行為についても企業の方が大幅に低く、例えば「報酬の減額」ではフリーランスの28%が「された」と回答したのに対し、「した」と回答した企業はわずか3%だった。

 公取委の担当者は「発注側はきちんとやったつもりでも、フリーランス側からはそう思われていないことがあり得る。問題を自覚している企業が正直に答えていない可能性もあるのでは」と指摘した。【渡辺暢】

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