経済環境で授業理解に差 進学希望にも影響 大分県が小中生家庭調査
毎日新聞 / 2024年11月20日 11時45分
子供の学習状況や生活実態を把握する目的で大分県が6~7月に実施した調査で、経済環境の厳しい家庭ほど、子供が授業で分からないことがあったり、大学進学に消極的だったりする傾向があることが分かった。学習や日常生活について尋ねた項目の多くで経済状況との関連性がみられたことから、県は今後、家庭の負担感を踏まえた支援策を検討するとしている。【李英浩】
調査は、小学5年と中学2年の計約2万人とその保護者を対象に5年ぶりに実施。結果分析では、過去1年間で公共料金の支払いや生活必需品の購入ができないなどの経験が複数回ある家庭を「困難世帯」と定義し、そうでない世帯と比べた。
授業で分からないことがあるかを尋ねたところ、「よくある」と答えた中2の生徒は非困難世帯で14・8%だったのに対し、困難世帯は21・9%に上った。学習支援サービスの利用状況でも非困難世帯の41・2%が学習塾に通っていると回答した一方、困難世帯は23・0%にとどまり、約20ポイントの開きがみられた。
家庭の経済環境は、本人や保護者の進路志向との関連もみられた。中2の生徒に将来の進学希望を尋ねたところ、非困難世帯では48・0%が「大学」を挙げた中、困難世帯は31・0%にとどまった。保護者に「子供にどの教育段階まで進んでほしいか」を尋ねた質問でも、回答には同じ傾向がみられた。
また、日常生活については、困難世帯の子供は朝食を食べる頻度を「毎日」と答えた割合が少なかった。ゲームで遊ぶ時間や、スマートフォンの使い方に関する約束事があるかについても「あてはまる」と答えた割合は非困難世帯が困難世帯を上回った。
いずれも回答の傾向は中2と小5で類似していた。県こども・家庭支援課は、塾や習い事に通えない理由に金銭面の負担を挙げる保護者が多かったことや、子育てについて経済的支援を求める声が高まっていることを挙げ、「結果をよく分析し、支援策のための予算などを検討したい」と話した。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
困窮世帯の子、3割「学校楽しくない」=小中学生551人調査―公益財団法人
時事通信 / 2024年11月21日 14時18分
-
困窮世帯、学校楽しくない28% 小中学生に調査「支援拡充を」
共同通信 / 2024年11月14日 18時44分
-
世帯年収「500万円」で都内に住んでいる、20代の新婚夫婦です。子どもができた場合「私立中学」に通わせるのは無謀でしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月14日 2時0分
-
一人ひとりの困りごとに寄り添い、自分に合った学び方を見つけていく塾『キズキ共育塾 大宮校』開校
PR TIMES / 2024年11月1日 17時15分
-
認定NPO法人キッズドア 関西初の取組み 「大学受験格差」に立ち向かうキッズドア下村龍馬塾 垂水校
PR TIMES / 2024年10月30日 17時15分
ランキング
-
1「クマ駆除要請の拒否を認める」北海道猟友会 全道71支部に通知
HTB北海道ニュース / 2024年11月25日 18時31分
-
2大阪メトロの座席で尻にやけど…原因は「アルカリ性洗浄剤」 警察は液体が座席に付着した経緯を捜査
MBSニュース / 2024年11月25日 18時0分
-
3能登地震で不明の男性か 土砂崩れ現場で「人のようなもの」発見 石川・輪島市
日テレNEWS NNN / 2024年11月25日 20時18分
-
4「70万円あまりを11月4日に支払った」 斎藤兵庫県知事代理人が内訳も明かす 知事選の選挙活動めぐり公選法違反の可能性との指摘を受け対応 近く「請求書を公開する」とも
ABCニュース / 2024年11月25日 14時43分
-
5和歌山知事が国民民主党を批判 年収の壁巡り「無責任」
共同通信 / 2024年11月25日 16時28分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください