「平和に関心うれしい」難病少年が折り鶴 被団協代表委がお礼の手紙
毎日新聞 / 2024年11月20日 10時29分
ノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員で、広島県原爆被害者団体協議会理事長の箕牧智之さん(82)が、心臓病と闘いながら多彩な折り紙作品を作り続ける山口県山陽小野田市立本山小6年の北永健人さん(12)に手紙を送った。箕牧さんが10月31日に山陽小野田市で被爆体験の講演をした際に、北永さんが平和への祈りを込めた折り鶴を贈ったことへのお礼で、箕牧さんは「子供たちが平和に関心を寄せることが本当にうれしい」と手紙をしたためた理由を話す。【柳瀬成一郎】
11月7日に北永さんの自宅に届いた手紙には「私のお話ご理解いただけましたか。健人くん立派な折り鶴を下さりありがとう。私の机の上に飾っています」「長い歴史のある団体での平和活動が世界から認められたということでしょうか。これからもご指導お願いします」などと記されていた。
北永さんは箕牧さんが講演をすると知り、母千賀さんと話し合って、平和への祈りを込めた折り鶴を渡そうと思い立った。山陽小野田市立竜王中で講演があった10月31日は箕牧さんにとって受賞決定後、初の被爆体験の講演だったという。全校生徒192人に広島の当時の惨状と現在の平和な日々のありがたさを伝えた。北永さんは本山小でオンラインで講演を視聴したため、母千賀さんが代理で、講演後にケースに入れた一つの折り鶴を手渡した。取材に対し、箕牧さんは「心臓病の子がねえ。平和について考えてくれて。この折り鶴を大切にしたいね」と笑顔だった。
手紙を受け取った北永さんは何度も手紙を読み返したといい「世界から戦争がなくなってほしい。暴力ではなく、話し合いで解決できる社会になってほしい」と願う。千賀さんは「お忙しい中、お礼の手紙を書いていただけるなんて……。これからも親子で平和について考えていきたい」と話した。
北永さんは、心室を隔てる壁に穴が開くなどの「ファロー四徴症」という先天性の心臓病で3歳までに3度の手術を受けた。両親に温かく育まれ、図書館で借りた折り紙遊びの本がきっかけで折り紙が大好きになり、多くの折り紙作品を作り続けている。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
平和賞「ゴールではない」=担い手高齢化、記憶継承に課題も―受賞決定の日本被団協
時事通信 / 2024年11月17日 14時1分
-
被爆者、勝利のトランプ氏に訴え 「核兵器ない世界を目指して」
共同通信 / 2024年11月6日 21時20分
-
ノーベル授賞式、約30人出席へ 被団協、田中熙巳さんら
共同通信 / 2024年11月1日 15時53分
-
「被爆者が生きているうちに核廃絶を」 日本被団協の箕牧智之代表委員が山口県の中学校で講演
広島テレビ ニュース / 2024年10月31日 19時30分
-
「ノーベル平和賞を契機にもうひと踏ん張り」日本被団協代表委員の箕牧智之さんが山陽小野田市で講演
KRY山口放送 / 2024年10月31日 19時28分
ランキング
-
1入院中の15歳死亡、遺族が刑事告訴を検討…「機器の交換にミス」など主張
読売新聞 / 2024年11月20日 8時53分
-
2「103万円の壁」見直しに自公が譲歩示す…国民は補正予算案賛成検討、「食い逃げ」には警戒
読売新聞 / 2024年11月20日 7時49分
-
3「移民・難民をアフリカへ」知られざる欧州の転換 受け入れの理念から強硬策へ舵を切る国々
東洋経済オンライン / 2024年11月20日 8時0分
-
4自民、政活費廃止方針=規正法再改正、週内取りまとめへ
時事通信 / 2024年11月19日 21時3分
-
5比拠点に詐欺や恐喝、違法ビジネス組織的関与か 「JPドラゴン」活動実態謎多く
産経ニュース / 2024年11月19日 22時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください