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アクリル板に「字幕」表示 市窓口に新システム導入へ 静岡・御殿場

毎日新聞 / 2024年11月25日 21時7分

字幕表示システムのデモンストレーション。アクリル板に、音声を翻訳した外国語だけでなく事前登録した言葉に応じた映像や写真も表示される=静岡県御殿場市役所で2024年11月25日午前9時56分、石川宏撮影

 外国人や聴覚障害者が利用しやすい市役所窓口にしようと、静岡県御殿場市は会話を双方向に自動翻訳し、アクリル板に表示する字幕表示システムの導入を決め、25日にデモンストレーションを行った。導入は県内初となり、2025年5月に市民課窓口と福祉担当窓口に計4台が設置される予定だ。

 事業費約200万円をかけて導入するのは京セラが6月に発売した「コトパット」。グーグル翻訳を生かして134言語に対応する他、事前に登録した映像や写真、図などもアクリル板に表示できる。横浜市や京都市、福岡県警運転免許試験場が既に導入している。

 デモンストレーションでは日本語から英語へ、ドイツ語から日本語へと即座に翻訳され、「観光スポット」「本人確認書類」など登録した言葉を認識すると、対応する観光地の映像や書類の写真が表示された。聴覚障害者や高齢者と対応する時は、日本語のまま字幕にする。

 また、字幕システムとは別に申請書作成支援システム9台も1月から運用する。事業費は910万円。

 人口約8万人の御殿場市には2878人(10月1日現在)の外国人が登録しているほか、富士山や国内有数のアウトレット施設にも多くの外国人が訪れる。勝又正美市長は「外国人にも聴覚障害者にも、分かりやすく適切な対応を取れる窓口にしたい。言語の壁を取り払えることで職員の負担軽減にもなる」と述べた。【石川宏】

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