「品位損なう」医師への行政処分、基準作りの議論打ち切り 医道審
毎日新聞 / 2024年11月27日 20時1分
患者にわいせつな行為を働くなどした医師に対する行政処分について、厚生労働省の医道審議会が基準作りに向けて検討したものの、結論が出ないまま議論を打ち切っていたことが分かった。刑事罰が確定しなくても行政処分を出せるよう求める声があったが、検討は宙に浮いている。
医師法や歯科医師法では、医師や歯科医師に対する行政処分の対象を、「罰金以上の刑に処せられた者」や「医事に関し犯罪または不正の行為」、「医師として品位を損する行為」があった場合と定められている。
処分は、医道審の結果を踏まえて厚労相が決定する。医道審は年3回ほど開かれ、免許の取り消し▽3年以内の医業・歯科医業の停止(業務停止)▽戒告――の三つの処分がある。厚労省が公表している近年の処分事例は、刑事罰を受けたか、診療報酬の不正請求をした医師が大半だ。
厚労省によると、「品位を損する行為」での処分は過去に3人しかいない。基準が明確でないことが背景にある。このため、わいせつ行為などが発覚しても、被害者と示談が成立し不起訴となった場合には、行政処分がされずに診療を続ける資格はある。
厚労省は2021年から医道審で、基準作りを目指し、品位の定義などについての議論を始めた。だが医道審は24年2月、「引き続き厚労省で議論を」との報告書をまとめ、実質的に議論を打ち切った。厚労省内で基準作りに向けた動きは止まっている状態だ。【松本光樹】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
医師と歯科医18人処分=免許取り消しや業務停止など―厚労省
時事通信 / 2024年11月27日 19時42分
-
就活中の学生に対するハラスメント対策どこまで? 厚労省で続く議論
毎日新聞 / 2024年11月22日 13時0分
-
「医師の偏在対策」医師不足地域で開業の診療所に経済的支援を検討 厚生労働省の案
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月20日 22時17分
-
カスハラ対策、企業側に義務づけ 客らへの罰則想定せず 実効性カギ
毎日新聞 / 2024年11月20日 19時21分
-
目が開かない…なのに年金を打ち切られた 「眼球使用困難症候群」、厚労省が誤り認め再審査へ
47NEWS / 2024年11月16日 10時0分
ランキング
-
1建築火災の専門家「密閉的な空間で放火されたらどうしようもない…」札幌すすきの“ガールズバー”爆発火災 火を放った疑いの41歳男性と20代女性従業員の間で交際トラブルも
北海道放送 / 2024年11月27日 19時56分
-
2玉木氏「パフォーマンスなので」 企業・団体献金の禁止めぐり 国民民主が野党協議欠席
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時21分
-
3出品者に情報提供求める=アマゾンジャパンの独禁法違反―公取委
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
4斎藤元彦知事の代理人、PR会社経営者の投稿は「事実を盛っている」…広報全般を任せた「事実ない」
読売新聞 / 2024年11月27日 20時27分
-
5国民民主・玉木氏、異例の官邸訪問=石破首相に原発新増設を要望
時事通信 / 2024年11月27日 20時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください