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初代門司港駅の関連遺構、解体始まる 25年3月末までに完了予定

毎日新聞 / 2024年11月28日 11時4分

初代門司港駅関連遺構の取り壊しが始まった複合公共施設の建設現場=北九州市門司区で2024年11月28日午前8時59分、山下智恵撮影

 北九州市は28日、門司区の複合公共施設建設予定地で見つかった初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構の解体工事に着手した。遺構を巡っては、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス)が現地保存のための緊急要請「ヘリテージアラート」を出すなどしていた。

 この日は遺構北側にある大正~昭和期の倉庫跡などで取り壊しが始まった。市はシンボルでもある明治期の機関車庫の基礎部分(長さ約32メートル、幅約12メートル)のうち一部を保存し、別の箇所の一部を移築して同施設の床下にガラス張りで展示。2025年3月末までの作業完了を予定している。

 市は23年秋に遺構が発見された当初から現地保存に消極的だったが、21日に一部保存を発表。ただ、保存されるのは長さ数メートル、幅1メートルほどで遺構全体(1670平方メートル)の1%程度とみられる。日本イコモス国内委員会は取材に「市民や学術団体と十分な協議がなされないままの強行は残念だ」とコメントし、市に再考を求めた。【伊藤和人、山下智恵】

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