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体を激しく動かし「南無阿弥陀仏」 親鸞しのび東本願寺で坂東曲

毎日新聞 / 2024年11月28日 17時13分

上半身を揺らしながら念仏を唱える僧侶たち=京都市下京区の東本願寺で2024年11月28日、村田貴司撮影

 浄土真宗の宗祖・親鸞の命日に当たる28日、真宗大谷派本山の東本願寺(京都市下京区)で「坂東曲(ばんどうぶし)」と呼ばれる声明(しょうみょう)が営まれた。親鸞のひ孫である三代覚如(かくにょ)の頃の関東なまりの勤行に始まったとされる独特の節回しが特徴で、真宗10派では大谷派にのみ受け継がれている。

 親鸞の遺徳をしのぶ真宗最大の仏事「報恩講(ほうおんこう)」を締めくくる法要で行われた。全国からの参加を含む約60人の僧侶が、着座したままひれ伏すように体を激しく動かしながら「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と声を張り上げ、仏の教えをたたえる歌を繰り返した。僧侶たちの背が揺れる様子は波立つ海を思わせ、一説には、越後に流罪となり、荒波に揺れる船上で念仏を唱えた親鸞の姿の再現とされる。

 この日の参拝者は約5000人。元日の地震、9月の豪雨で被災した能登地方には、大谷派の門徒が多く暮らす。世界最大級の木造建築である927畳敷きの御影堂(ごえいどう)を埋め尽くした門徒らを前に、大谷暢裕(ちょうゆう)門首は「本年も皆様とともに報恩講をお迎えでき、大変ありがたい」とあいさつした。【南陽子】

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