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「冤罪生まぬしるべを」 松橋事件国賠訴訟結審 判決は25年3月

毎日新聞 / 2024年12月13日 19時1分

熊本地裁=熊本市中央区で、吉川雄策撮影

 熊本県松橋(まつばせ)町(現宇城市)で1985年に男性が刺殺された「松橋事件」で、再審無罪が確定した熊本市の故宮田浩喜さんが、検察官の証拠隠しなど違法な捜査で長期間の身柄拘束を受けたとして、国と県に約8500万円の国家賠償を求めた訴訟が13日、熊本地裁(品川英基裁判長)で結審した。判決は2025年3月14日。

 口頭弁論で、弁護団共同代表の斉藤誠弁護士は「捜査ならびに検察の問題点を余すところなく明らかにすることによって、冤罪(えんざい)が生み出されることのないようにするためのしるべとなる判決を望む」と訴えた。

 宮田さんは85年1月に逮捕され、殺人罪などで起訴された。1審途中から無罪を訴えたが、90年に懲役13年が確定し服役。99年に仮出所した。12年に再審を請求し、19年3月に再審無罪が確定した。国賠訴訟提起後の20年10月に87歳で死去し、訴訟は遺族が継承した。【野呂賢治】

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