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大自然に囲まれたクリスマスツリー 渓谷の巨大杉が変貌 若手が発案

毎日新聞 / 2024年12月15日 18時30分

試験点灯し、暗闇に浮かぶクリスマスツリーを見上げる関係者たち=三重県名張市赤目町長坂で2024年12月4日午後5時48分、久木田照子撮影

 “大自然に囲まれた唯一無二の巨大クリスマスツリー”が、三重県名張市の赤目四十八滝渓谷に出現した。駐車場近くに生えた高さ約25メートルの杉をツリーに見立て、LED電球の光の筋を地上に向けて垂らした。21、22日には、ツリーの周りでクリスマス小物やグルメのマーケットなどを予定する。初めて企画したNPO法人「赤目四十八滝渓谷保勝会」は「渓流の水音が響く森で、都会とはひと味違うクリスマスを楽しんで」と呼びかけている。【久木田照子】

 「クリスマスツリーに見える杉」の存在に気付いたのは、赤目滝水族館長の朝田光祐さん(23)。渓谷玄関口の木のゲート近くに見える、きれいな円すいの形はツリーにぴったり。「国内有数の高さの生の木のツリーになる」と直感した。都会ではこの時期、きらびやかなツリーが人を集めるが、「赤目にしかできないツリーを登場させられる」と思った。

 「とんでもない。できたらすごいが、難しいだろう」。提案を聞き、NPO事務局長の玖村健史さん(48)らは驚いた。朝田さんは木に登る作業ができる職人を探し、費用を抑えるためには電飾を木に巻かずに上から糸のように垂らす形を考えた。実現のめどをつけて周囲を説得し、NPOスタッフらの協力で準備を進めた。

 4日に電飾を取りつけて試験点灯すると、滝の流れのように輝くクリスマスツリーが暗闇に浮かんだ。知らずに通りかかった観光客や地元の人からは歓声が上がった。近くでアルバイトをする奈良県立大3年の武田しい奈さん(20)は、ツリーの動画をインスタグラムで発信した。「赤目は古い観光地のイメージだったが、巨大ツリーはまるでテーマパーク。いろんな人が動いた結果の変化を目の当たりにした」と話した。

 老舗「赤目観光ハウス」を営む寺田一彦さん(78)は、杉や駐車場のイベント使用を快諾した。ツリーを眺めて、「若い人ならではの発想と行動力」と感じた。2023年9月にNPOの体制が若返り、次々と新しい企画が繰り出されることに、「訪れる人が増え、周辺の店のシャッターも開いていった。赤目の未来に夢が広がる」とほほ笑む。

 点灯は21~27日(26日は休み、他にも試験点灯する日あり)。21、22日は周辺の店のスタッフらがサンタクロース衣装で迎え、観光客らにもサンタコスプレでの来場や撮影を呼びかける。21日午後はダンスなど、22日午後はサンタコスプレのコンテストがある。また、25年1月以降も杉の周辺での企画を検討中。

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