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厚労省、企業にカスハラ対策義務付けへ 就活セクハラにも防止策

毎日新聞 / 2024年12月16日 18時27分

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 厚生労働省は16日、労働政策審議会の雇用環境・均等分科会に、従業員が顧客から暴言などを受けるカスタマーハラスメント対策の策定を企業に義務付ける内容を柱とする報告書案を提示し、大筋で了承された。企業の女性登用に関する情報の公表を定める女性活躍推進法は10年延長し、男女間賃金格差と女性管理職比率について従業員101人以上の企業に公表を義務付ける。厚労省は来年の通常国会に関連法案を提出、成立を目指す。

 報告書案はカスハラについて、顧客や取引先などが行う▽社会通念上相当な範囲を超えた言動▽労働者の就業環境が阻害される――と定義。労働施策総合推進法を改正し、企業に対応体制の整備などを義務付ける。関連法案の成立後に厚労省はガイドラインを策定し、カスハラの該当事例を明記、相談窓口の設置など企業が講じるべき対策も示す方針だ。

 就職活動中に求職者が企業担当者から受ける「就活セクハラ」も企業に防止策を義務付ける。他の就活ハラスメントに関する防止策の義務化は見送られた。

 2025年度末が期限の女性活躍推進法を延長。従業員301人以上の企業に義務付けられている男女間賃金格差の公表対象を拡大し、女性管理職比率の公表を新たに義務付ける。【塩田彩】

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