「月面人工居住施設」実現へ共同研究 課題は低重力 京都大と鹿島
毎日新聞 / 2024年12月18日 17時57分
京都大と大手ゼネコンの鹿島は18日、人が月面で長期間生活するための人工重力居住施設の実現に向けて共同研究を始めると発表した。模型を使った実証実験などを経て、2028年度に報告書をまとめる予定だ。
月探査は米中など各国が進めており、将来的に人を月に居住させる計画もある。しかし課題になるのが低重力だ。月では地球の6分の1しかない。低重力下で生活すると、骨や筋力が弱まったり、体液の循環に変化が起きたりするなどの影響が懸念される。
京都大と鹿島は22年、「ルナ(月)グラス」と名付けた人工重力居住施設を考案。施設全体を回転させて生み出す遠心力と月の重力とを合わせ、地上と同じ重力を作り出す。高さ400メートル、半径100メートルの施設に最大1万人が居住可能とされ、施設内では植物プランクトンを使って酸素を作り出し、地球と同じような居住空間を再現する計画だ。
今回発表した共同研究では、人工重力が人体へどのような影響を及ぼすかを特殊な装置を使って分析するほか、ルナグラスの2万分の1の模型を使った実証実験などを行い、施設が実現できるかを確かめる。
記者会見した京都大有人宇宙センター長の山敷庸亮教授は「2年前にルナグラス構想を発表した際にはまだ概念程度のものだったが、国内のさまざまな技術を駆使して可能性が高まってきた。宇宙空間に地球環境を再現できる研究を進めたい」と話した。【田中韻】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
月面居住へ研究開始 京大と鹿島、人工的に重力
共同通信 / 2024年12月18日 19時33分
-
人が「月面」で生活するための巨大施設!?回転による遠心力で“地球と同じ重力”を人工的に発生させる 京大と鹿島建設が共同研究
MBSニュース / 2024年12月18日 19時20分
-
宇宙での日本酒造りに挑戦!国際宇宙ステーション「きぼう」で醸造する、1本限りの「獺祭」
IGNITE / 2024年12月15日 17時30分
-
旭酒造、宇宙で獺祭を造る。三菱重工など協力、2025年後半打上げへ
マイナビニュース / 2024年12月12日 12時20分
-
JAXAとESA、将来の宇宙開発における大型協力に関する共同声明に署名
マイナビニュース / 2024年11月21日 17時12分
ランキング
-
1発射「おめでとう」から一転し落胆 民間ロケット再び失敗、ファンら次回挑戦に期待
産経ニュース / 2024年12月18日 14時38分
-
2カイロス2号機失敗、日本の宇宙ビジネスに深刻な影響の可能性 失敗を認めて学び前進を
産経ニュース / 2024年12月18日 17時28分
-
3三宮駅改札前で女性刺した疑い、40代の女を現行犯逮捕 兵庫県警
産経ニュース / 2024年12月18日 13時38分
-
4「123万円」に引き上げ明記へ=年収の壁見直し、税制大綱―政府・与党
時事通信 / 2024年12月18日 20時38分
-
5ガソリン補助金19日から縮小 値上がり前の駆け込み給油 スタンドは大混雑 1月にも再値上げか
CBCテレビ / 2024年12月18日 17時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください