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「とれるならとった方が…」同業者の九条ねぎ216kg盗み有罪判決

毎日新聞 / 2024年12月19日 17時56分

京都地裁、京都簡裁が入る庁舎=村田拓也撮影

 京都府内で今年6月以降相次いでいた九条ねぎの窃盗事件を巡り、窃盗罪に問われた京都市伏見区の元農家、山本英雄被告(28)に対し、京都地裁(山口智子裁判官)は19日、懲役2年、執行猶予3年(求刑・2年)の判決を言い渡した。

 判決などによると、8月30日~9月1日、久御山町市田のネギ畑で九条ねぎ約216キロ(約19万4400円相当)を根元から刈り取るなどして盗んだ。

 11月にあった被告人質問で、山本被告は「今年の夏は気温が高く、雨も降らなかったので収穫が思ったよりできなかった」と説明。その上で「収められないと取引がなくなると聞き、怖かった」と話し、他にも複数回九条ネギを盗んだと明かしていた。

 過去に自身も九条ネギの盗難被害にあったといい、「頑張ってもとられるくらいなら、自分もとった方が早いと思うようになった」などと話した。

 山口裁判官は判決で「同業者から盗むことで天候不良による収入面の埋め合わせをした経緯や動機に酌量の余地はない」と指摘。一方で罪を認め、被害者に弁償の意向を示していることなどから執行猶予付きの判決とした。【水谷怜央那】

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