SNSなりすまし巡り 「後日」のログイン情報も開示対象 最高裁
毎日新聞 / 2024年12月23日 21時16分
インスタグラムで本人と似通ったユーザー名を使った「なりすまし」の投稿者を特定するため、投稿から一定期間経過した後のログイン情報の開示が認められるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は23日、「開示対象になり得る」との初判断を示し、プロバイダー側に開示を命じた。裁判官4人全員一致の意見。
判決によると、原告は2021年4月、インスタグラムで、自身と似たユーザー名のアカウントから原告本人の写真を複数枚投稿された。原告は「無断で写真を使われた」と被害を訴えたが、SNS(ネット交流サービス)では、投稿時の記録がSNS事業者に残らない場合がある。このため原告は、投稿から21~45日後にあった8件のログインについて、ログインした人物の住所や氏名の開示をプロバイダーに求めた。
賠償を求めたい相手のログイン情報の開示をプロバイダーに求められる改正プロバイダー責任制限法は、開示対象のログイン情報について、投稿と「相当の関連性があるもの」に限定している。
訴訟でプロバイダー側は、なりすまし投稿があった当日に、投稿者を特定できないログインがあったと主張。投稿に近接したログイン情報の開示はともかく、これより後の8件の開示は通信の秘密の保護上、認められないと訴えていた。
小法廷は、被害者救済を図る改正法の趣旨を踏まえ、投稿と時間が空いているというだけで一律に関連性を認めないのは相当ではないと指摘。「必要性が認められる事情があれば開示の対象になり得る」との初判断を示した。その上で、投稿と最も近い1件の開示を命じた。1審、2審は8件とも開示を認めていた。【巽賢司】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
インスタのなりすまし投稿、ログイン情報は一定期間後も「開示できる」…最高裁が初の判断
読売新聞 / 2024年12月23日 21時12分
-
「投稿と最も近接」するログイン情報開示認める 最高裁が初判断、インスタなりすまし訴訟
産経ニュース / 2024年12月23日 19時35分
-
発信者情報、直近通信以外も開示 中傷投稿特定で最高裁が初判断
共同通信 / 2024年12月23日 19時34分
-
最近接時通信が開示対象=インスタ成り済まし投稿訴訟―最高裁
時事通信 / 2024年12月23日 18時0分
-
建設の石綿被害、和解案提示へ メーカー責任で東京高裁
共同通信 / 2024年12月10日 18時49分
ランキング
-
1【旭川女子高生殺害】内田梨瑚被告の“舎弟”20歳の女「リコさんの事を止めていれば…当時に戻りたい」弁護人に宛てた手紙で謝罪と後悔つづる
北海道放送 / 2024年12月23日 17時26分
-
2元県議に懲役19年=妻殺害「冷酷かつ凶悪」―無罪主張退ける・長野地裁
時事通信 / 2024年12月23日 19時31分
-
3「犯人が早く捕まるしかない」聖籠町遺体遺棄事件から1週間 行方不明の新潟市中央区の70代男性か 遺体の身元はいまだ分からず
BSN新潟放送 / 2024年12月23日 19時50分
-
4【中学生殺傷事件】終業式では注意呼びかけ 逮捕後も学校欠席相次ぐ 「なんやこら!」自宅から怒鳴り声 容疑者の人物像は
RKB毎日放送 / 2024年12月23日 16時34分
-
5ラーメンを2人でシェアなら「商売は成り立ちません」 トラブル発生の人気店が苦言「もう来なくて大丈夫」
J-CASTニュース / 2024年12月23日 19時17分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください