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トイレットペーパーで便座を拭いてはいけない理由 TOTOに聞いた

毎日新聞 / 2024年12月25日 19時28分

TOTOミュージアムに並ぶ歴代トイレ=北九州市で2023年6月23日、植田憲尚撮影

 新調したばかりのTOTOのトイレの便座を、トイレットペーパーで拭いたら傷が付いたため、「もっと丈夫な素材で作ってほしい」と嘆くX(ツイッター)の投稿が話題になった。インターネット上には似た体験談が散見される。すぐそばにある紙でなぜ拭いてはダメなのか?

 TOTOによると、同社の温水洗浄便座「ウォシュレット」は販売当初からプラスチックの樹脂を使用している。担当者は「洗剤などへの耐性や、複雑な形状に加工できる点などを考慮し、現在の樹脂を採用している」と説明する。

 トイレットペーパーや乾いた布でプラスチック樹脂の便器を繰り返し拭くと、目に見えるような大きさではないが、表面に小さな傷ができる。そこに汚れが付着して黒ずむ場合があるという。そのため、水でぬらして十分絞った柔らかい布で拭くことが推奨されるという。トイレの説明書にも注意書きがあり、汚れがひどい場合は、薄めた台所用中性洗剤を使うとよいそうだ。

 一方、丈夫な素材の便座は開発できるのだろうか。TOTOによると、プラスチック樹脂にはさまざまな種類があり、品質、安全、価格などのバランスを考慮して選定している。傷への耐性が高い素材の研究は進めているというが、「現時点で素材の変更は予定していない」という。【植田憲尚】

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