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被災した神社・仏閣でも年越し準備 元日には追悼の鐘 能登

毎日新聞 / 2024年12月31日 10時20分

本殿と拝殿が全半壊した重蔵神社=石川県輪島市で2024年12月27日午後1時45分、国本ようこ撮影

 元日夕方の大地震発生で始まった2024年もあと一日。社殿や本堂に深刻な傷痕が残る神社仏閣でも、年越し準備が進む。

 被災地・能登から、南の加賀地方の親族宅や避難所へ。「南奔北走」の日々を送った被災者も新たな年を迎える。

 鎮魂と再生に向け、地震から1年の元日午後4時10分ごろには、被災地の多くの寺院で追悼の鐘が鳴らされる予定だ。【国本ようこ、東栄一、竹中拓実】

重蔵神社

 地域の中心として、地震発生直後から炊き出し拠点になった神社も多い。

 ボランティアらが集う石川県輪島市河井町の重蔵(じゅうぞう)神社は、今も境内にモンゴルの移動式住居「ゲル」に似たインスタントハウスが建ち並ぶ。

 地震で拝殿や本殿が全半壊し、ご神体の金沢への移動など苦心を重ねつつ、被災地を元気付けようと、夏には高校生発案の花火の打ち上げを含め、キリコ祭りの開催にこぎ着けた。

 年末年始は、境内に設けた仮本殿で参拝客を受け付ける。天候により変更もあり得るが、元日は午前9時から復興慰霊祭、地震発生時刻には黙とうを行う。禰宜(ねぎ)の能門(のと)亜由子さん(48)は「慰霊の場も設けるので、良い新年を迎えられるようお参りしていただければ」と話した。

総持寺祖院

 寺院被害も大きかった。曹洞宗石川県宗務所の3月のまとめでは、県内134カ寺のうち112カ寺で建物被害があり、輪島朝市近くに建つ加賀前田家ゆかりの蓮江寺など大破した寺院も多かった。

 同宗の大本山・総持寺祖院(輪島市門前町)では、大みそかの夜に毎年行っていた除夜の鐘は中止する。元日は、未明の初詣の参拝については山門までとし、本堂でのお参りは午前8時から。

 地震発生時刻に合わせ、犠牲者追悼会(ついとうえ)が営まれる。祈りの鐘をつき、法要や焼香がある。追悼会を前に、午後3時から総持寺通り商店街ではふるまい鍋が用意される。

 地震発生時刻に合わせた「追悼の鐘」は、他の寺院でも18回ずつ突くよう、宗務所は呼び掛けている。他宗派でも同様の動きがあり、被災地では、荘厳な響きが広がる見込みだ。

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