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「灯消さないよう」輪島朝市で追悼 焼け跡で手合わせ 能登地震1年

毎日新聞 / 2025年1月1日 17時21分

土砂降りの中、地震発生時刻に輪島朝市通り一帯を向き黙とうする輪島朝市組合の有志ら=石川県輪島市で2025年1月1日午後4時10分、吉田航太撮影

 最大震度7を観測し、500人以上が犠牲になった能登半島地震から1年を迎えた1日、被災地は鎮魂の祈りに包まれた。

 地震後に大規模火災が発生した石川県輪島市の朝市通りでは、朝市組合のメンバーや住民ら約20人が通りのあった一帯に整列し、午後4時10分の地震発生時刻に合わせて雨脚が強まる中、焼け跡で手を合わせた。

 大規模火災では約300棟が焼損。焼け跡に点在していた焼け崩れた店舗や家屋はほとんどが解体されてがれきの撤去も進み、一帯は更地が広がる。

 被災後は県内外で出張朝市を実施したほか、輪島市内の商業施設で数十店舗が出張営業を行い、地域の伝統を守ろうと取り組んでいる。

 朝市組合の冨水(とみず)長毅(ながたけ)組合長(56)は「心が折れそうな状況もあったが、全国の方々からご支援をいただいた1年だった。朝市の灯を消さないよう一日も早い復興を目指して頑張っていきたい」と話した。

 市内では地震発生時刻に合わせて、防災無線を通じて黙とうが呼びかけられた。併せて「震災前より魅力的で安心して暮らせる輪島市を全力でつくっていく。共に頑張りましょう」とする坂口茂市長のメッセージが流された。【藤木俊治】

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