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「能登忘れぬ」獅子神楽に願い 三重・敢国神社で新年の舞初祭

毎日新聞 / 2025年1月4日 13時0分

鼻高(天狗、右)と息の合った掛け合いを見せる獅子=伊賀市の敢国神社で2025年1月3日午後0時48分、久木田照子撮影

 三重県伊賀市一之宮の敢国(あえくに)神社で3日、新年の舞初(まいぞめ)祭があり、県無形民俗文化財の獅子神楽が披露された。太鼓とかねの音が響く中で、獅子と鼻高(天狗(てんぐ))が息の合った掛け合いをみせた。【久木田照子】

 江戸時代初期、津藩の藤堂家の統治に伴い、形が整えられていった伝統芸能。当時は伊賀地方全域を回り、伊賀、名張各地の獅子神楽の基となったと伝えられている。現在は、敢国神社近くの住民などでつくる獅子神楽保存会が年3回、披露する。40~70代の会員たちが、本番の約1カ月前から息を合わせる練習を重ねている。

 3日は保存会の6人が5つの演目を披露し、獅子が邪気払いとして参拝者の頭をかんだ。家族7人で訪れた伊賀市の奥有衣子さん(39)は「この1年を元気に健康に過ごしたい」と話した。保存会の岡野幸男会長(59)は「普段の生活ができる幸せに感謝したい。1年前の能登半島地震の復興途上の被災地を忘れない、と獅子神楽で願いを込めた」と語った。

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