阪神大震災から外国人支え30年 神戸のNGOの歩み、記念誌に
毎日新聞 / 2025年1月6日 16時36分
阪神大震災での外国人被災者への支援をきっかけに発足したNPO法人「NGO神戸外国人救援ネット」(神戸市中央区、飛田雄一理事長)が30年間の活動についてまとめた記念誌を発刊した。
1995年1月の震災で6434人が犠牲になり、うち170人以上の外国人が亡くなった。ネットは、さまざまな分野で外国人支援にかかわる関係者が集まって同年2月に発足。被災、困窮する外国人の支援を続けてきた。
震災直後の医療費は多くが無料とされたが、一部の外国人が高額の医療費を請求される事例があったほか、遺族への弔慰金の支給対象から外される例もあった。こうしたケースでネットが募金への協力を呼びかけ、兵庫県や国にも救済を働きかけた。
記念誌は、外国人被災者が直面した多くの課題に取り組んだ経過を詳細に紹介。講演録や当時の会報などの資料も盛り込んでいる。
ネットは近年、外国人の日常的な相談や支援に対応しており、記念誌からは外国人支援の質的な変化もうかがえる。ネット事務局の村西優季さんは「深刻な相談も多く、相談者の国籍も多岐にわたる。通訳の確保などが課題」としている。
飛田理事長は「30年たつ今も外国人支援の制度には多くの問題が残る。当時の課題を教訓とし、今後起きる大規模地震での対応を考える際の参考にしてほしい」としている。452ページ。2000円(税抜き)。問い合わせは神戸学生青年センター(078・891・3018)。【鵜塚健】
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