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東京・新将棋会館 初の公式戦始まる 名人戦A級順位戦も

毎日新聞 / 2025年1月7日 17時13分

新将棋会館に移転して初の公式対局である名人戦A級順位戦に臨む佐藤天彦九段(右)と中村太地八段(左)=東京都渋谷区の将棋会館で2025年1月7日午前9時56分、岩下幸一郎撮影

 東京・千駄ケ谷の新将棋会館で7日、初めての公式戦対局が行われた。広さ21畳の特別対局室では第83期名人戦A級順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)、佐藤天彦九段(36)―中村太地八段(36)戦が午前10時に始まり、新たな歴史の駒音が新畳の香りに満ちた対局室に響いた。

 日本将棋連盟は創立100周年に当たる2024年に合わせた東西の将棋会館の移転を進め、12月には関西の新将棋会館がオープン。東京では24年末まで旧会館で公式戦の対局が続いていたが、この日の新会館での公式戦開始で移転を完了した。東京の旧会館は1月20日から解体工事が始まる。

 4勝2敗の首位に4人が並ぶ激戦で年を越したA級順位戦も新会館初日から対局が組まれた。トップ集団の一人、佐藤九段は「新会館初対局は象徴的なことでもあるので、指せるのはありがたい気持ち。既に4勝できているので上を目指す戦いで、挑戦に手が届くような戦いができれば理想」と6期ぶりの名人戦登場へ意欲をのぞかせた。

 3勝3敗で追うA級2期目の中村八段も挑戦圏内に付ける。新会館初日の対局を「新たなスタートということで気持ちを込めて戦いたい。対戦相手が同世代の佐藤九段ということも感慨深い。今期も混戦模様で何が起きても不思議でない。目の前の対局に集中し持てる力を全て出し切る、ということを目標にする」と同世代との戦いに闘志を燃やした。

 対局室は旧会館の8室から11室に増え、このうち10室で14の対局が行われた。【丸山進】

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