沖縄で相次ぐ米兵による性的暴行事件 日米両政府の姿勢問う声も
毎日新聞 / 2025年1月8日 19時50分
2024年以来、米兵による性的暴行事件が相次いで発覚している沖縄でまたも新たな事件が明るみに出た。24年12月22日には事件に抗議する県民大会が開かれたばかり。女性の尊厳を踏みにじる事件が繰り返される状況に、市民から再発防止に向けた日米両政府などの姿勢を問う声が上がった。
県民大会の開催を主導した、県内の21の女性団体でつくる県女性団体連絡協議会の伊良波純子会長(63)は「米軍の管理者が我々の抗議活動を重く受け止めていないという結果の表れだ」と批判した。「米軍にはしっかりと(兵士の)管理をしてもらわないと困るし、日本側も基地を受け入れているからには言うべきところは言うという強い姿勢を見せるべきだ」と訴えた。
米軍基地を抱える沖縄本島北部の金武(きん)町でかつて町長を務め、2016年に起きた米軍属による女性暴行殺人事件の被害者遺族とも親交がある吉田勝広さん(79)は「事件を繰り返さないための根本的な議論ができていないからではないか」と疑問を投げかけた。吉田さんは町長時代、自ら基地へ出向き、過去の事件や事故に触れながら地域への理解と再発防止を米兵たちに直接求めた。吉田さんは「基地には若い兵士も多く、入れ替わりも激しい。事件を繰り返さないためには、軍の上層部だけではなく一人一人の兵士にその都度理解してもらうよう、知事や首長も働きかけることが大事だ」と話した。【日向米華】
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