1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

金属盗対策、買い取り時の本人確認義務付けへ 有識者検討会が提言

毎日新聞 / 2025年1月9日 10時6分

警察が盗品として押収した太陽光発電施設の銅線ケーブル(奥)と切断に使われた工具=警察庁提供

 太陽光発電施設のケーブルなどの金属盗への対策を議論してきた警察庁の有識者検討会(座長・飯島淳子慶応大大学院教授)は9日、金属買い取り業者に売り手側の本人確認を義務付けるなど盗品の流通防止に向けた法律を定めるよう提言した報告書を公表した。警察庁は、新法案を通常国会に提出する見通し。

 盗まれた金属はほとんどが、盗品の流通防止を定めた古物営業法の対象外となる「金属くず」に分類されるため、規制が不十分な面があった。条例で規制している道府県はあるものの、条例のない都府県で盗品を処分できてしまうなどの課題が指摘されていた。

 有識者検討会は報告書で、盗難被害が多い金属を規制すべきだとし、まずは被害が目立つ銅を対象にする必要があると提言した。そのうえで、別の金属の盗難が増加した場合は、規制対象に追加できるようにすることも求めた。

 金属くずを買い取る業者の規制に関しては、取引の相手を顔写真付きの身分証明書で本人確認することを義務付けるよう提言。その本人確認や取引についての記録の作成と保存を義務化することも求めた。

 盗品が持ち込まれた疑いがある場合には、買い取り業者に警察への申告を義務付けるべきだとした。業者の実態を把握するために、買い取り業を届け出制にすることも提案した。

 また、金属ケーブル盗難の8割で「ボルトクリッパー」「ケーブルカッター」という切断用の工具が使われていることから、規制の必要性を言及。工具で錠前を解く「ピッキング」対策でドライバーやバールを隠し持つことに罰則を設けているのと同じように、新法で処罰対象にすべきだとした。【山崎征克】

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください