「それっ、避難しろ」と親の声…91歳寄稿 岩手で戦争体験集発表会
毎日新聞 / 2025年1月12日 14時44分
岩手県宮古市の市民団体「宮古・下閉伊地域の戦争を記録する会」が11日、市内で戦争体験記録集の発表会を開いた。84年前の開戦日(12月8日)に合わせて2016年から刊行しており、今回の第9集は体験者の寄稿や会員による聞き書き計18編を収めた。発表会では体験者や代読者が原稿を読み上げ、54人が耳を傾けた。
同県山田町の落合正(まさ)さん(91)は「十二歳の時の戦争体験」と題して寄稿した。
「サイレンが鳴る、警戒警報、空襲警報が発令される」「『それっ、避難しろ!』と親の声」と書き出した。避難中の様子を「何日も着替えもせず、風呂にも入らず、そんなことを考える余裕もなく、生きるため逃げ回ることに懸命だった」と記した。「いつまでも平和であることを祈ります。子どもや孫子の代までも」と自身の願いで結んだ。
「少年時代の替え歌を思い出してみます」とつづったのは宮古市の金沢邦臣さん(89)。発表会では、苦しかった食生活や戦死者と遺族を歌った4曲を口ずさんだ。開戦時の首相だった東条英機をからかったものもあった。金沢さんは「各地でいろいろな替え歌が歌われ、日本は敗戦に向かったのだろう」と締めくくった。
記録する会の前川慧一(けいいち)代表(86)は取材に「体験記録集には(戦中の)庶民の怒りと悲しみがにじんでいる。戦後80年の今年はこれまで以上に多くの戦争体験を記録し、戦争について語り合う小集会を開きたい」と話した。【奥田伸一】
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