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かゆで世の中占う筒粥神事 今年は「穏やかな年になれば」 諏訪大社

毎日新聞 / 2025年1月15日 15時56分

筒粥の釜を囲み大はらいの詞を唱える神職=下諏訪町の諏訪大社下社春宮の筒粥殿で2025年1月14日午後8時26分、宮坂一則撮影

 長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮で、今年の世相や農作物の豊凶を占う「筒粥(つつがゆ)神事」が小正月の14日夜から15日早朝にかけて行われた。「世の中」は昨年と同じ「3分6厘(5分満点)」の「ご託宣」が下された。大社では「筒の中のかゆもきれいに入っていた。災害や気候不順がなく農作物も程よく実る穏やかな年になれば」と話した。

 占いがよく当たることで知られ、諏訪の七不思議の一つとされる。14日夜、戸を開け放った筒粥殿で始まった。ヨシの茎44本に、穀物や野菜、果物など身近な43種類の農作物名と「世の中」の文字を記して束ね、米と小豆、水とともに釜に入れていろりにかける。木の棒をもんで火をおこし、夜を徹して炊き上げた。村上益弘権宮司ら神職7人がいろりを囲み、大はらいの詞(ことば)を唱えながら見守った。

 15日午前5時から幣拝殿で、釜から取り出したヨシを神職が小刀で1本ずつ縦に切り割り、茎に入ったかゆの量、状態で神託を明らかにした。参列し玉ぐしもささげた東京都町田市の俳人、石地まゆみさん(65)は「俳句は自然界や人の営みを詠むので、災害がなく穏やかな年であってほしいと願います」と期待した。【宮坂一則】

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