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芥川賞 安堂ホセさんと鈴木結生さんを選出

毎日新聞 / 2025年1月15日 18時22分

第172回芥川賞に選ばれた安堂ホセさん(左、©岩澤高雄)と、鈴木結生さん

 第172回芥川賞(日本文学振興会主催)の選考会が15日、東京都内で開かれ、安堂ホセさん(30)の「DTOPIA(デートピア)」(文芸秋季号)と鈴木結生(ゆうい)さん(23)の「ゲーテはすべてを言った」(小説トリッパー秋季号)が選ばれた。

芥川賞選考委員・島田雅彦さんの話

 力作がそろった中、もっとも「過剰」な2作が選ばれた。過剰さの質はそれぞれ異なる。

 安堂作品はテーマがてんこ盛りで、その過剰さが目立った。セクシュアルマイノリティーに対する差別や偏見などは、作者の過去の作品に通底するテーマだが、それらが作中のエピソードに落とし込まれている。

 鈴木作品は選考委員から「雑学小説」などという言葉で評された。ゲーテという知の巨人が残した著作の森に迷い込みながら、(作中に登場する)文学研究者たちの一連の動きが立体化しているのが魅力的だった。

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