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前橋が「イチゴのまち日本一」猛烈PRの謎 産出額166位なのに

毎日新聞 / 2025年1月16日 13時30分

前橋市の地図。下部にヘタを描くとイチゴそっくりになるという=市提供

 イチゴの旬を前に、前橋市が「イチゴのまち日本一」を目標に掲げて猛烈なPRを開始した。はて、隣県には屈指のイチゴ王国・栃木県が控え、市町村別の産出額は166位なのに日本一とは……。実は他の自治体にはない、数々のイチゴを巡るエピソードがあるという。【田所柳子】

 市がイチゴについての新説を提唱したのは2024年12月の広報紙。「前橋市はイチゴ推し!」と題した特集で「本市とイチゴの関係を調べていくと新たな事実が分かりました」と切り出した。

 まずは「全国で一番イチゴを買う市民」。総務省の家計調査によると、21~23年の市のイチゴ購入額は5728円(21年)~4389円(23年)。3年分を平均すると全県庁所在地と政令指定都市で1位となり、全国平均より約1600円高かった。

 加えて、ふるさと納税の返礼品の約4割をイチゴが占めており、リピーターも多い。新規就農するイチゴ農家も増えているという。

 そして、新たな着眼点は市の形だ。群馬では県の形が鶴に例えられるのになぞらえて「群馬が鶴なら前橋はイチゴ」と主張。しずく型をした市の下に「イチゴのヘタを描いてみてください。段々イチゴに見えてきませんか」「本市でイチゴが愛されるのは決められた運命だったのかもしれません」と訴えかけ、市民を驚かせた。

 ただ、名実ともに「イチゴのまち」になるには産出額が課題となる。農林水産省の22年の市町村別イチゴ推計農業産出額では、前橋は約2億5000万円に過ぎず、県内6位、全国166位にとどまる。全国1位は栃木県真岡市の約79億8000万円で、前橋の30倍以上だ。

 日本一までの道のりは遠いものの、市担当者は「県庁所在地としては屈指の農業都市であると知ってもらうため、野心的な目標を掲げた」と説明。今後、前橋市田口町の道の駅まえばし赤城で「いちごフェスティバル」を開き、イチゴの産地とPRするという。

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