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全国1670カ所の地震痕跡をデータ集に 奈文研、24日から公開

毎日新聞 / 2025年1月16日 15時51分

奈良時代以前の地震の痕跡が確認された平城宮跡の調査地点(丸部分)。奥の建物は「第1次大極殿」=奈良文化財研究所提供

 奈良文化財研究所(奈良市、奈文研)は、全国の遺跡発掘調査の報告書から読み取れる地震の痕跡をまとめたデータ集を完成させた。地域で過去にどのような地震が起きたのかを把握することができ、都市計画などへの活用も可能という。奈文研は「防災・減災に役立ててほしい」としている。24日から奈文研のホームページで公開する。

 奈文研はこれまでも奈良県や熊本県などの発掘調査報告書から抽出した災害痕跡のデータベースを公開していたが、今回は全国に対象を広げた。13万1972件の報告書から「地震」「断層」「液状化」のキーワードで絞り込み、1件ずつ精査。旧石器時代から近現代まで1670カ所の地震痕跡を抽出した。データ集は、都道府県ごとに遺跡名や調査時期、緯度・経度、液状化などの地震痕跡、地震の名称などを一覧にしている。

 17日に阪神大震災の発生から30年となる兵庫県でも、県が発行した報告書を基に災害痕跡の抽出に取り組んでおり、データを今後、奈文研のものと統合させる方針。奈文研の村田泰輔主任研究員(災害考古学)は「まだまだ数は少ないが、災害のリスクを『見える化』する意義がある。データ集は更新され続けていくもので、全国の自治体に協力を呼び掛けたい」と話している。【稲生陽】

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