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阪神大震災モニュメントに2人の銘板追加 「もう一度会いたい」

毎日新聞 / 2025年1月16日 15時50分

清水豊子さんの銘板を追加する弟の芳春さん=神戸市中央区で2025年1月16日午後0時13分、大野航太郎撮影

 阪神大震災(1995年)の犠牲者らの名前を掲げる「慰霊と復興のモニュメント」(神戸市中央区)に16日、新たに2人の銘板が追加された。総数は5070人分となった。

 長女の松久保愛香さん(当時20歳)を亡くした喜代子さん(82)=兵庫県尼崎市=は、がれきの中から見つけた愛香さんの黒い上着を手に訪れた。銘板を張り付け、愛香さんの写真に「良かったね」と心の内で語りかけた。目には涙が浮かんでいた。

 愛香さんは放射線技師を目指して短大に通うため、故郷の鹿児島県を出て父親と尼崎に住んでいた。落ちてきた天井の下敷きになった。喜代子さんは「これまで京都で供養していたが、高齢で遠くに行くのが難しくなってきた。近くに手を合わせられる場所ができてありがたい」と話した。

 震災から約1カ月後に心臓発作で亡くなった姉の清水豊子さん(45)の銘板を追加した芳春さん(68)=大阪市=は「生きていれば優しいおばあちゃんになったと思う」と思いをはせ、「もう一度会いたい」とつぶやいた。

 NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り」はこれまで銘板の追加式を12月に開いていた。関係者の高齢化を理由に、今回から希望者が出た際に順次追加していくという。【大野航太郎】

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