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「闇バイト」実行役に有罪 住居侵入未遂 宇都宮地裁支部

毎日新聞 / 2025年1月16日 18時8分

栃木県

 首都圏を中心に相次ぐ“闇バイト”が絡む強盗事件のうち、9月に栃木県益子町の住宅に窃盗目的で侵入しようとしたとして、住居侵入未遂罪に問われた森健太郎(25)と佐々木花梨(かりん)(22)の両被告に、宇都宮地裁真岡支部(楠大輔裁判官)は16日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役2年)の判決を言い渡した。

 楠裁判官は「それぞれ犯行に、重要ないし必要不可欠な役割を果たした」と指摘し、「指示役や実行役など複数の共犯者が関与した組織的かつ計画的な犯行で、悪質性は非常に高い」と断じた。一方、犯行を認めて反省しているとして「社会内での更生の機会を与える」と述べた。

 判決によると、両被告は氏名不詳の指示役らと共謀し、昨年9月11日午後4時ごろ、益子町の住宅に窃盗目的で侵入しようと、森被告がガスバーナーと金づちを使って窓ガラスを割ろうとし、佐々木被告が周囲を見張っていたが、隣人に見つかり未遂に終わった。

 昨年12月に始まった公判の中で、佐々木被告は動機について、SNS(ネット交流サービス)を通じて知った闇バイトで「1軒人の家に入れば40万円」などと持ちかけられ、報酬目的だったと説明。森被告は車で人を運ぶバイトのつもりだったが、指示役に「空き巣」をするよう言われ、一度は断ったが脅されたと答えた。

 指示役については「織田」や「明智光秀」「徳川家康」を名乗る人物だったとし、匿名性の高い通信アプリ「シグナル」でやり取りをしていたと認めた。面識が無かった両被告は、事件当日に東京都内で落ち合って車で県内へ移動。指示役と通信しながら犯行に及び、イヤホン越しに手順などを指示されたと述べていた。【池田一生】

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