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第79回毎日映画コンクール 「夜明けのすべて」が3冠 喜びの声

毎日新聞 / 2025年1月17日 5時0分

第79回毎日映画コンクール主演俳優賞の横浜流星さん=東京都渋谷区で2025年1月9日、前田梨里子撮影

 第79回毎日映画コンクールの受賞作・受賞者が決まった。「夜明けのすべて」は日本映画大賞、監督賞、TSUTAYA DISCAS映画ファン賞の3冠を獲得。三宅唱監督は第77回の「ケイコ 目を澄ませて」に続き、大賞、監督賞を受賞した。毎日映コンは今回から、賞立てや選考方法を改革。新たなスタートとなった。

 「夜明けのすべて」は瀬尾まいこさんの同名小説が原作。月経前症候群(PMS)とパニック障害という生きにくさを抱えた一組の男女が同じ会社の同僚となり、助け合いながら居場所を見つける物語。三宅監督は「作品への評価は、スタッフや俳優たちと真剣に作ったものが多くの人に愛されたということでうれしい」と喜んだ。

 俳優部門は今回から男女の別を撤廃。「主演俳優賞」に河合優実さんと横浜流星さん、「助演俳優賞」に池松壮亮さんとカルーセル麻紀さんが選ばれた。

 河合さんは「あんのこと」「ナミビアの砂漠」で受賞。2024年は多くの映画、テレビドラマに出演し飛躍の年になった。「学びの多かった2作品で、うれしい。糧になります」。横浜さんは「正体」で変装しながら逃亡する死刑囚を熱演。企画が始まってから4年がかりで「思い入れの強い作品。評価は幸せ」と喜びを語った。

 カルーセルさんは「一月の声に歓びを刻め」で、性適合手術を受けて女性となった父親を演じた。自身もトランスジェンダーで、性別をなくした俳優賞の最初の受賞者。「仲間たちが喜んでくれました。伝説になるわよ、と」。池松さんは「ぼくのお日さま」で、フィギュアスケートのコーチ役を好演。「(毎日映コンの)受賞は初めて。本当によかった。嫌われてるんじゃないかと思ってた」と笑った。教え子役の越山敬達さんもスポニチグランプリ新人賞を受賞した。越山さんは「率直、びっくりです。初主演作で賞をいただけ、幸せ者です」と喜んだ。【佐々本浩材、井上知大、勝田友巳】

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