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匿名寄付の1億円で留学支援 北海道・旭川志峯高で奨学金創設

毎日新聞 / 2025年1月21日 7時15分

匿名寄付の1億円で留学費を支援するグローカル人材育成奨学金を設立した旭川志峯高=旭川市で2025年1月16日午後2時49分、横田信行撮影

 北海道旭川市の私立旭川志峯高校は旭川市民から匿名で総額1億円の寄付を受けることになった。寄付金を原資に地球規模の視野で考え、地域で行動する「グローカル人材」を育成する奨学基金を創設。2025年度から運用を始める。奨学基金は24年度に創設したグローバルコース2年次の短期留学費に対する給付型奨学金として活用し、最大で60万円を補助する。留学費に特化した奨学基金は道内の高校で極めて珍しいという。

 旭川志峯高は1898(明治31)年の創立で、旭川市内で最も古い私立高校。旭川大学の市立化による経営の分離に伴い、2023年に旭川大学高から現校名に変わった。

 菅野秀樹校長(50)によると、24年夏ごろ、校名変更に合わせて策定した地域連携や国際理解を重視した教育方針に賛同したとして、旭川をよりよくするための人づくりに使ってほしいと匿名で寄付の申し出があった。学校内で使途などを協議した結果、留学費の補助に充てることが決まり、24年11月に「グローカル人材育成奨学基金」を創設した。

 グローバルコースは、1年次にタイの姉妹校訪問、2年次に英語圏への短期留学を必須とするなどしており、生徒に海外で学ぶ機会が設けられている。高校生が在学中に留学する場合、費用は自己負担が一般的だ。学校は4週間~3カ月の留学期間を想定し、60万~120万円ほどかかる留学費用の半分から一部を最大で60万円を限度に給付する。定員は各年度あたり30人。今後、趣旨に賛同した寄付も募り、奨学基金の継続化を図る。

 菅野校長は「教育方針を評価してもらえてうれしい。旭川の盛り上げに役立てたい」と高額の寄付を感謝する。自らも00年から03年まで青年海外協力隊員を務め、タイの工科大でシステムエンジニア兼教員として活動した経験がある。このときに、海外へ出ることの大切さや現地で学べることの多さを実感したという。「留学は成長のきっかけになる。返済不要の給付型奨学金にすることで、留学へのハードルを下げた。一人でも多くの生徒に海外で学んでほしい」と期待を寄せている。【横田信行】

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