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大阪府立高の入試制度改革 選抜一本化、複数校志願可能に

毎日新聞 / 2025年1月20日 21時30分

大阪府庁=大阪市中央区大手前で2019年2月25日、芝村侑美撮影

 大阪府教委は20日、志願者の減少傾向が続く府立高の入試制度改革案を公表した。現行の一般選抜と特別選抜を一本化し、入試日を従来の一般選抜日程から10日程度早い、3月1日ごろに前倒しするほか、複数校志願が可能となる。また各校の特色、求める生徒像に基づいて選抜する「アドミッションポリシー枠(仮称)」が新設される。新しい入試制度は現在の小学6年生が受験する2028年春の入試から適用する予定。

 府立高は近年、高校授業料無償化制度の私立への拡充や通信制などニーズの多様化などにより、中学卒業者に対する志願者数の割合の減少傾向が続いている。昨春、2024年度入試は全日制の府立高で約半数が定員割れとなった。不登校や中途退学、転学の割合が高いことも課題に挙げられていた。

 府教委は、入試制度や府立高改革の方向性について、有識者らでつくる府学校教育審議会に諮問し、24年8月に答申を受け、検討を進めていた。

 今回の新しい制度案は、合格決定時期を早めて相談会や体験授業、中学・高校間の情報共有の時間の確保を図る。また、アドミッションポリシー枠の新設で生徒の興味・関心と学校の特色を一致させるなど、学校と生徒のミスマッチを減らす入試制度を目指す。

 具体的には、アドミッションポリシー枠は一般枠の5教科のテストに加えて、各学校の特色に合わせた面接やプレゼンテーションといった独自の試験を課したり、5教科のうち特定の教科の成績のみを使用したりする。定員の50%を上限に各校が合否を判定し、一般枠に優先して選抜されるという。

 複数校志願の詳細な制度設計は今後検討していくとしている。

 府教委は今後、中学・高校関係者らの意見を踏まえ、3月の教育委員会会議で最終決定する見通しという。各校のアドミッションポリシーや詳しい入試方法は25年度中に公表される予定。【戸田紗友莉】

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