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能登地震の支援小説「あえのがたり」が発売 加藤シゲアキさんら執筆

毎日新聞 / 2025年1月21日 18時40分

「あえのがたり」を手にする加藤シゲアキさん(右)と小川哲さん=東京都文京区で2025年1月21日午後1時8分、新宮巳美撮影

 物語で能登半島地震の被災地に寄り添うチャリティー小説「あえのがたり」(講談社)が22日に発売されることになり、呼びかけ人で作家の今村翔吾さん、小川哲(さとし)さん、加藤シゲアキさんが21日、東京都内で発売記者会見を開き、被災地への思いを語った。本の中では、呼びかけに共鳴した朝井リョウさんや柚木麻子さんら7人を合わせた計10人の作家が「おもてなし」をテーマに小説を執筆している。

 定価は2200円。参加著者の印税相当額と講談社の売上利益相当額を能登半島地震の復興支援に寄付する。会見で、加藤さんは「僕自身が阪神大震災を経験していて、たくさんのチャリティーに救われた。作家として何か力になれることはないかと考えた」と企画の意図を語った。

 企画が立ち上がったのは昨年1月の直木賞選考会当日。小説「なれのはて」で直木賞候補となった加藤さんが、応援に駆けつけた今村さんと小川さんに「能登半島地震の被災者の方のために何か一緒にやりませんか」と声をかけた。加藤さんは直木賞受賞には至らなかったが、3人でチャリティー小説の企画を進めることになった。

 タイトル「あえのがたり」は、能登地方に伝わる伝統儀礼「あえのこと」に着想を得た。「あえ」はおもてなしという意味を持ち、被災者に寄り添う思いを物語という「あえ」にのせて届けようと名付けられた。表紙のアートワークは加藤さんが制作。能登地域の伝統工芸「輪島塗」に使われる黒、赤、金の色を駆使した。

 加藤さんは昨年8月、被災地に足を運び、書店の現状について話を聞いたといい、「書籍を求めている人は必ずいる。チャリティー小説を書く意義を改めて感じた」と力を込めた。小川さんは「本を買うことで支援になる。能登のことを思いながら本を買ってほしい」、オンラインで会見に出席した今村さんは「皆さんの思いをつなぐ懸け橋になる本。ぜひ手に取ってもらいたい」と呼びかけた。【松原由佳】

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