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高校生らが育てたアイガモ、ブランド化してラーメンに 大阪

毎日新聞 / 2025年1月22日 11時15分

自らトッピングなどをして提供する農芸高の生徒ら=堺市西区で2025年1月19日午後0時5分、戸田紗友莉撮影

 大阪府立農芸高(堺市美原区)の資源動物科総合環境部の生徒らが、自らが飼育・食肉加工したアイガモ、収穫した米を使ったラーメンを地域住民や関係者に振る舞った。地元のラーメン店が協力し、調理や配膳なども生徒を中心にこなした。2種類のラーメンを提供し、参加者らは舌鼓を打った。

 同校は20年ほど前から、アイガモを使った完全無農薬の米作りを始め、その後アイガモ肉の商品化に向け研究をしていた。10年ほどかけてアイガモの運動量や飼育方法を調整し、2017年に「農芸鴨」としてブランド化に至った。他の国産アイガモに比べて味が濃くて甘みが深く、ジューシーなのが特徴だという。

 22年には全国で初めて校内に許可を受けたアイガモの食鳥処理施設を設置。生徒はヒナの段階から飼育を始め、食肉処理までをしている。年間で140羽を飼育し、食肉加工するほか小中学校などへの出張授業や、アニマルセラピーなどにも活用される。

 19日にあったイベントは、同市で創業したラーメン店「龍旗信(りゅうきしん)」が協力、同市西区で開店予定の新店舗を使って実施された。地域住民ら36人が参加、3年の生徒19人が調理や配膳、同校の取り組みについて説明をした。「農芸鴨のヴィーガン出汁(だし)ぶっかけラーメン」と塩味の「農芸鴨の特製ラーメン」の2種類を提供。いずれもトッピングやスープに農芸鴨を使用したほか、アイガモ農法で同校が生産した「がぁ~が米」を麺に練り込んだ。

 ラーメンを食べたパート女性(48)は「柔らかくておいしい肉とタマネギの天ぷらとの相性がよかった。これからも頑張ってほしい」とエールを送った。総合環境部副部長の中瀬美波さん(18)はアイガモの飼育で体調管理に苦労したり、加工する際には葛藤もあったりしたという。それでも「初めてのことで大変だったが、目の前で『おいしい』と言ってもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。

【戸田紗友莉】

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