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高校生が手掛けた日本酒が完成 100本完売、第2弾製造決定 栃木

毎日新聞 / 2025年1月23日 8時15分

米栽培から日本酒造りを手掛けた県立鹿沼南高作物部の生徒たち=2025年1月21日午後1時23分、松沢真美撮影

 栃木県立鹿沼南高食料生産科作物部の3年生が、授業の一環で初めて取り組んだ日本酒が完成し鹿沼市東町のヤオハン東町店で21日、販売された。地元企業らの協力を得て出来上がった100本限定の日本酒は予約で売り切れ、早くも第2弾の製造が決まった。生徒たちは20歳になった時に受け取る予定で、味わえる日を楽しみにしている。

 日本酒造りは、市内で37年ぶりに酒蔵を復活させた小林醸造の小林一三社長が「高校生の活動に光を当て、20歳になった時に初めて飲むお酒にしよう」と企画した。

 生徒が2年生の時にスタートし、酒米の栽培から醸造、日本酒の名称やラベルデザイン、販売までを手がけ、小林醸造のほか地元の印刷会社、卸問屋、販売店が協力した。

 作物部として初めて取り組んだ酒米「山田錦」の栽培では、通常栽培している米に比べ、粒が大きく丈が高いため倒れないように心がけた。猛暑の夏には除草作業に汗を流すなど丹精を込めて育て収穫したという。

 日本酒の仕込みも麹づくりから手がけた。日本酒の名前は鹿沼南高の「鹿南」と「山田錦」を合わせて「鹿南錦」と命名した。ラベルデザインやチラシ、販売時の商品展示やポップも生徒たちが作り上げた。

 生徒の早乙女くららさんは「ピンクが大好きなので瓶にも取り入れてもらった。料理と飲み物には相性があるという授業もあり、実際に日本酒が飲めるようになったら、何と合わせるか楽しみ」と笑顔だった。担当の松下範子教諭は「生徒の頑張りと地元の皆様のおかげで素晴らしい経験ができた」と目を細めた。【松沢真美】

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