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岸田前首相襲撃事件、被告が殺意を否認へ 2月4日に初公判

毎日新聞 / 2025年1月23日 17時37分

木村隆二被告=和歌山市で2023年4月17日午前8時41分、大西岳彦撮影

 和歌山市の漁港で2年前、岸田文雄前首相にパイプ爆弾が投げつけられた事件で、殺人未遂などの罪で起訴された木村隆二被告(25)側が、2月に始まる和歌山地裁の裁判員裁判で殺意を否認することが関係者への取材で明らかになった。被告は現行犯逮捕されて以降、一貫して黙秘を続けていた。

 起訴状によると、被告は2023年4月15日午前、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で、衆院和歌山1区補選の応援演説に訪れた岸田氏のそばに筒状の爆弾を投げつけ、爆発させたとされる。岸田氏は逃げて無事だったが、聴衆ら2人が軽傷を負った。

 関係者によると、被告は殺人未遂のほか、黒色火薬を詰めた爆弾を自作・使用した爆発物取締罰則違反、演説会を開けなくした公職選挙法違反など五つの罪に問われている。公判では岸田氏らを爆弾で殺害しようとした意図について否認する方針だという。

 現場で爆発した破片は約60メートル先のコンテナに突き刺さっていたことが分かっている。検察側は爆弾に殺傷能力があったことを実験で確認したうえで起訴しており、鑑定に当たった専門家の証人尋問などを通じ、殺意を立証していく方針という。

 公判は2月4日に始まり、被告人質問などを経て10日に結審、19日に判決が言い渡される予定。【藤木俊治】

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