伊豆大島で知人女性の遺体を損壊・遺棄疑い 45歳の島民男性を逮捕

柳瀬宗達容疑者の自宅を家宅捜索する警視庁の捜査員＝東京都大島町（伊豆大島）で2025年1月22日午前9時34分、朝比奈由佳撮影

　東京都大島町（伊豆大島）で2024年、知人女性の遺体を損壊したなどとして、警視庁捜査1課は24日、同町元町2の自営業、柳瀬宗達容疑者（45）を死体損壊と死体遺棄容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で判明した。

　捜査関係者によると、柳瀬容疑者は24年9月ごろ、大島町内で札幌市出身の飲食店従業員、高瀬静香さん（37）の遺体を何らかの方法で損壊し、遺棄した疑いが持たれている。

　翌月の10月23日、島南部にある「砂の浜」海岸で、住人が太ももや背骨など白骨化した人の遺体の一部を発見。警視庁が島民らの安否確認を進めたところ、高瀬さんが9月から行方不明になっていることが判明した。

　警視庁は当初、事故の可能性も含めて調べていたが、骨には切断された痕や焦げたような痕があり、何者かが遺体を損壊した後に遺棄したと判断。DNA型鑑定で、遺体の身元を高瀬さんと特定した。

　高瀬さんは19年夏に大島町を訪れ、飲食店で約3年間働いていた。その間に柳瀬容疑者と知り合い、一時交際していたとされる。23年9月には交際を巡るトラブルがあり、高瀬さんは直後に島を離れたが、24年9月に再び島を訪れていたという。

　警視庁は22日、柳瀬容疑者の自宅を家宅捜索。高瀬さんが死亡した経緯についても知っているとみて調べている。

　伊豆大島は都心から南に約120キロ離れ、人口は約7000人。伊豆諸島最大の島で、中央部に位置する三原山が火山活動を続けている。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】