王将戦第2局始まる 「横歩取り」の戦いに高見七段「驚きました」

第74期王将戦七番勝負第2局、初手を指す藤井聡太王将（右）。左は挑戦者の永瀬拓矢九段＝京都市伏見区の伏見稲荷大社で2025年1月25日午前9時、北村隆夫撮影

　藤井聡太王将（22）に永瀬拓矢九段（32）が挑戦し、藤井王将が先勝して迎えたALSOK杯第74期王将戦七番勝負（毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催）の第2局が25日、京都市の伏見稲荷大社で始まった。

　この日朝の京都は晴れて、少しひんやりしている。対局室には永瀬九段、藤井王将の順に入り、定刻の午前9時、立会の久保利明九段が開始を告げた。

　先手番の藤井王将はいつものようにお茶を一口含み、初手で2六歩と飛車先の歩を突いた。永瀬九段は3四歩と角道を開け、その後、「横歩取り」の戦いに進んだ。「角換わり」を予想していた解説の高見泰地七段は「驚きました。最近は後手の横歩取りは厳しいと言われているので、永瀬九段が何を用意しているか注目です」と話した。

　相掛かり戦になった開幕戦は、藤井王将が永瀬九段の猛攻をしのぎ、終盤に訪れたチャンスを捉えて攻守交代すると、一気に勝ちきる強い将棋を見せた。

　持ち時間は各8時間。午後6時の手番が指し手を封じて、26日に指し継がれる。【新土居仁昌】